成功する永代供養墓の秘訣

2020年1月24日

2020年5月6日

消費者が大切にする2つのポイント

永代供養墓もお墓の一つであるため、消費者が選ぶ際に基準とされることは、墓地や霊園、お墓などを決める場合に近いと考えられます。
私たち第一石材が、これまでに石材店として消費者と向き合ったり、実際に永代供養墓のプロデュースをさせていただく中から見えてきたのは、

立地
お寺の魅力

これが、消費者が永代供養墓選びにおいて大切にしている2大ポイントであるということです。

立地

前のページでもご説明しましたが、永代供養墓を選ぶ消費者にとって、立地条件は非常に重要です。
跡継ぎがいない、将来的にお墓を維持できないという心配から永代供養墓を選んでも、実際、当面の間は自分や家族がお参りにいきたいと考えている方が多く、それ以外にも、遠方のお墓が不便で近場の永代供養墓に移したいという理由で申し込みをされるケースもあるからです。

とはいえ、成功するポイントとして簡単に変えられない“立地” を挙げられたら、もう何も打つ手がないというお寺もあるでしょう。
そんな立地条件が悪いお寺でも、それをカバーする方法があります。

それが、次の「お寺の魅力」です。

お寺の魅力

好立地のお寺は便利で人気も高いわけですが、よく考えれば、お墓まいりにいくのは年に数回。
通勤のように毎日行く場所ではないので、実際にはよほど悪い立地でなければ、ある程度は消費者にとっても許容範囲となる可能性があります。

たとえば、どんなに近所でも、あまり美味しくなくて居心地の悪いレストランなら行きたくない、たまに外食するなら、少し遠くても美味しくて雰囲気の良いお店を選びたい、と考える方は多いと思います。
このとき、私たちの頭の中では「美味しい、雰囲気がいい」という魅力が勝り、この時点でもう、遠いとかアクセスが悪いという欠点には目が向かなくなっているのです。

お寺も同様に立地の悪さをカバーするには、ご住職やスタッフの人柄、お寺の雰囲気、墓所内の環境整備・清掃など、お寺そのものの魅力をあげる努力をすればよいのです。
永代供養墓は、お墓として大切な人の遺骨を預け、今後も永代にわたって供養を託すところですから、なおさら、こうした“感情的な要素”が判断基準として大きなウェイトを占めると考えて良いでしょう。

とくにおすすめなのは、ご住職が前面に出て、積極的にコミュニケーションをとりながら、お寺のことを知ってもらう活動をすることです。
実際、環境整備などの努力はどんなお寺でもできるので、他寺院との差別化のポイントにするのは難しいのですが、ご住職という“人”は唯一無二で、他とは圧倒的に違う個性となります。
そのため、ご住職の人柄を慕ってくれる人にとっては、もう他のお寺では代わりがきかず、ここに申し込む以外は考えられないという状態になるのです。

費用は判断基準として重要か？

ところで、立地とお寺の魅力以外にも、消費者によっては、法要施設やトレイなどの設備があるか、供養形式や契約期間に納得できるか、などは事前にチェックするポイントになります。
そして、もちろん費用の比較検討もするはずです。

しかし、永代供養墓に関しては、単純に金額だけでA寺とB寺ではB寺が安いから良い、というような費用の比べ方はできないでしょう。
それは、同じ永代供養墓でも、お寺によって遺骨の取り扱い方法やご契約内容がかなり異なるためです。

このように単純な比較ができない場合、消費者はそれぞれの永代供養墓ごとに、本当に提示されている費用の分だけの価値があるかどうかをしっかり見極めようと、情報を集めます。
ですから、お寺としても、消費者が必要とする情報をしっかりと発信し、お寺のPRもしておかなければいけません。

こうした状況をふまえると、永代供養墓を提供する側がすべきことは、お寺の魅力と申込者に寄り添う気持ちをしっかり形にして、客観的に見てもそれが伝わるサービスを提供することだと言えます。

パートナーの選び方

永代供養墓の事業を成功に向けて展開していくのに必要なのは、“客観的”な意見やアドバイスをサービスに生かしていくこと。
つまり、自分（お寺）目線ではない視点が重要です。
そして、そのための最善の方法は、信頼できる第三者をパートナーにすることです。
いずれにしても、永代供養墓の建設はお寺だけで進められるものではありませんので、パートナーの候補は下記の2つの専門業者のどちらになると考えられます。

①石材店
②寺院系コンサルティング会社

次は、それぞれの専門家をパートナーとした場合のメリットやデメリットをご紹介いたします。

石材店

石材店は、お墓づくりを専門としています。
ですから、「どうせ最終的には石材店に工事をお願いするから・・・」と考えれば、最初から出入りの石材店に相談して、パートナーとして建設を依頼するのがスムーズと思われるかもしれません。

しかし、ほとんどの石材店は、永代供養墓の成功のノウハウもなく、ご提案などもできません。

それどころか、消費者目線の商品開発や販促・PR活動は、石材店にとって最も苦手な分野といっても過言ではないほどです。
実は、これまでの石材業界は、さほど努力をせずとも仕事にありつける時代を過ごしてきました。
そのせいで、多くの石材店がお客様のニーズを探る方法を知らず、その結果、現在のようにお墓ばなれが進んだ状況で、自分たちも経営に苦しんでいるのが実情です。

ですから、もし、本業でお墓があまり売れていなかったり、逆に「指定石材店制度」により苦労しなくても経営を続けているような石材店に永代供養墓を依頼すれば、消費者のニーズに合うようなお墓を設計・建設してもらうのは難しいでしょう。

また、お寺側からの要望に意見をしたり、アドバイスをすることはほとんどなく、完成後にどうやって売っていくかというアイデアもありません。
何か困ったことや、悩むことがでてきて相談しても、適切な対応をしてもらえない可能性が高いというデメリットがあります。

一方でメリットとしては、

ご住職の希望通りに建ててくれる
販促などには関与せず、建設費用だけで済む

このようなことが挙げられ、永代供養墓の建設・運営をご自身の思い通りに進めたいというご住職とはウマが合うかもしれません。

ただし、そのようにして自己満足で申込者目線を欠いたまま建設した永代供養墓が売れるかどうか、は別の話です。
ご住職が責任を持って、販売まで成功させる知識と覚悟があるのなら、いつもの石材店も十分パートナーの候補になりえます。

寺院系コンサルティング会社

コンサルティング会社をパートナーにすれば、資金計画や販売計画などは綿密にきちんと立ててもらえるでしょう。
また、無理な開発に取り組もうとしたり、方向性を見誤っている場合には、はっきり間違いを指摘してくれる安心感があります。

しかし、永代供養墓の建設自体は提携の下請け業者に丸投げされることになります。
もちろん、下請けがいるということは、ここにマージン（紹介料等）が発生するので、つまり依頼をした寺院が払う建設費用が高くなるか、あるいは下請け業者がとても安い金額で工事を請け負うかのどちらかです。
提携先の業者がどんな会社かわからないケースもあり、もし知らない業者が安い金額で工事を引き受けているのであれば、見えないところで手抜きがあっても文句は言えませんよね。

また、契約内容にもよりますが、永代供養墓の完成後も販促やPR方法に対して的確なアドバイスはしてくれるはずです。
当然、コンサルティングをビジネスとしている会社ですから、これらのアドバイスも有料で契約することになると思いますが・・・。
資金に余裕のあるお寺であれば、こうしたコンサルティング会社とタッグを組んで、永代供養墓の事業を進めるのもよいかもしれません。

メリット・デメリットまとめ

	石材店	寺院コンサルティング会社
メリット	・施工のプロ・ご住職の希望通りに設計・建設費用のみ、コンサルティング費用は不要	・資金計画や販売計画をサポート・無理な開発などを引き止めてくれる・販促・PR活動へのアドバイスがもらえる
デメリット	・成功のための工夫やアドバイス、提案力はない・完成後、販促・PR活動のサポートはなし・売れない場合も責任はない	・お墓に関する専門知識は、石材店よりは不足・コンサルティング費用が発生・下請け業者の工事となるため建設費用が割高

上記は一般的な特徴であり、それぞれの業者によっても得意・不得意がありますので、あくまで参考までにご覧ください。
ちなみに、弊社は石材店ではありますが、永代供養墓の事業に関しては、企画・設計・施工から販促活動に至るまで徹底サポートをしており、完成後も無料でコンサルティングを行っております。
ですから、石材店とコンサルティング会社のどちらの役割も兼ね備えた立ち位置で、サービスをご提供しております。